にっき

わが泣くを少女等きかば病犬の月に吠ゆるに似たりといふらむ

2015年01月13日の記事

鏡映しのぼくらは、ふたりでひとつの、小さなこころを共有する。

今度こそは、優しくしてあげようと思う。さみしがりで、あまえんぼうなのに、いつも虚勢を張って、素直になれない、誰かにそっくりな彼女だから、あたまを撫でて、朝まで隣にいてあげようと。目が覚めたときの、彼女の満ち足りた表情があれば、ぼくだってきっと、幸せな気持ちになれるだろう、と。でも、だめなんだ。いざ、彼女と向き合うと、ぼくの興味はすることにしかなくなるし、それすら終わってしまうと、彼女はもう、微かな寝息さえ厭わしい存在になる。熱を帯びた部屋の中には、酸素が不足しているような気がして、深呼吸をしてみるのだが、効果はなく、意識するほどに、息が苦しくなる。だから、可哀相だとは思いつつも、冷たい風を求めて、つい外へと出てしまう。カップケーキのように丸い月を見上げながら、今度こそは、優しくしてあげようと思う。だけど、そんなことを繰り返しているうちに、今度が来なくなってしまい、彼女にとってのぼくは、過去の嫌な思い出でしかなくなる。そのときになって初めて、ぼくは、自分のほうが依存していたのだと、気付くのだ。 

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