タルティーン司令部戦略課室長日誌

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2014年03月29日の記事

劇場版しまじろうのわお!「しまじろうとくじらのうた」

14日、映画『劇場版しまじろうのわお!「しまじろうとくじらのうた」』を観てきました。

 

劇場版しまじろうのわお!「しまじろうとくじらのうた」
http://kodomo.benesse.ne.jp/ap/movie/2014-kujira/

 

「また何でそんなものを…

 

いえいえ、これが結構良作です。
映画館デビュー用の作品として、

強くお勧めできる一品です。

 

ひじょうに教養的であり、さりげなく弱肉強食について触れていたりもします。
また、意外なところからの伏線もあるのですが、後述するように、これもまた教養的要素に富んでおり、小さな子どもの脳を刺激する構成となっています。

 

映画館デビュー用作品にしばしば見られるクイズや呼びかけの演出も素晴らしく、また、それを促す画面上に表示されるテロップも気付きやすく読みやすいレイアウトとなっている点も評価です。

 

一方で、少し評価に悩んだものが「休憩時間」です。
この映画。映画館デビュー用作品であり、上映時間もそれほど長くはないのですが、途中に休憩時間として分が設けられています。
それ自体は良いのですが、劇場外に休憩時間のカウントを知らせる手段がなく、時間に間に合わない家族がいたらどうするのだろうと思ったのです。

 

 

以下、ネタバレを含みます。

 

 

本作は概ねつのシーンとヤドカリ監督たちのいる階層から成ります。
この、ヤドカリ監督のいる階層は映画本編の世界とは切り離されており、いわゆるストーリーテラーとしての位置付けになっています。
劇中にある休憩時間も、本編を中断してこの階層に観客を引き戻す演出を以て行われます。
従って、ヤドカリ監督たちのいる場面と本編とは直接つながりがありません。

 

ですが、伏線として素晴らしいと感じたのは、この場面で行われるクイズから展開される海の生き物に関する解説です。
子どもには少し背伸びをさせるような、やや難しい内容にも触れるのですが、その中で、カニは横にしか進めないという話が出てきます
大人であれば何となく聞き逃してしまう解説ですが、これが映画本編で重要なカギとなってきます。

 

本編「しまじろうとくじらのうた」の終盤で、しまじろう達は巨大なカニに襲われるシーンがあります。
ここでにゃっきいは、カニは横にしか進めないので正面に逃げることを提案します。
賢い子どもであれば、きっとこのことに気付いているはず。気付かなくても「あ、そうだ」と思うはずです。幼児向けの“アハ”とも呼べる作りに、私はとても感心しました。

 

 

ギミックの使い方もよくできています。
本作は、子どもの入場者には「くじらメガホン」と呼ばれる紙製メガホンが配られます。
映画の冒頭、これはしまじろうを呼ぶために使われますが、その後にも何度か使う場面がでてきます。

 

気が利いていると思ったのは、単にメガホンとして使うだけではなく、カニをくすぐるための武器としても用いられるという点です。
より観客一体型の映画として作り上げられているのみならず、モノの色々な使い方に気付かせる演出にもなっていると言えます。

 

また、あまり注目される点ではないかもしれませんが、紙製メガホンというギミックアイテムは、不用意な暴発もなく、しかも余計なガラクタにもならないんですね。
光ったり音が鳴ったりするギミックは、どうしても暴発の生じる可能性がありますし、ゆくゆくは「燃えないゴミ」になってしまいます。
しかし紙製のメガホンは当人が声を出さない限り何も起こらず、落としても大した音は立ちません。そして紙ですからリサイクルに回せますし、悪くても「燃えるゴミ」で捨てられます。

 

 

物語には起承転結もあり、本編冒頭で主人公しまじろうが抱えることになる悩みに対する解決も説得力のあるものとなっています。

 

映画館デビュー用として、小さいお子さんを持つ親御さんに、ぜひともお勧めしたい作品です。

 

 

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