2018年10月15日の記事

急がば 回れ

お題ブログ:運動会、体育祭の思い出を教えて!

( あぁ、いったぁ・・・ チェッ、ウデ落ちたんかな・・・
 
 こんなユルヤカなコーナーで突っこむとは

 

 ノドを やられてしもたかな・・・ 声が出ぇへんぞ。

 

 あちこち折れたみたいやな・・・ どこも動かへん・・・

 

 けっこう ヤバイのかもしれんなぁ。

 

 そやけど意識が こんだけハッキリしてれば、頭は大丈夫という

 

 ことやから、2〜3ヶ月ぐらい入院すりゃあ 治るやろ。

 

 おっ! 誰か救急車を呼んでくれたみたいや。

 

 おーい、はよ助けてや〜 )

 

 


と、子供の運動会を見るために急いでいた男は
スリップ事故で 瀕死の重傷を負いながら思った。

 

 


( まぁな、運動会に遅れそうやからって 

 

 ちょっと スピード出しすぎたのかもなぁ。

 

 でも学生時代と違って さすがに社会人になると

 

 そうそうバイクを乗り回すことも できないしな・・

 

 こう季節が よくなると、若い頃を思い出してムズムズしてくるもんは

 

 抑えること 出来んわ。

 

 次の休みに遠出することを考えるだけで

 

 なんか気分が ごっつぅエェ感じになってくる。

 

 そのせいか、仕事に対するヤル気まで湧いて来るから

 

 不思議やね。

 

 その勢いに乗って取引先へ行ったのが間違いだったわけなんやが。

 

 だけど あそこの店長がこんなバイクを持ってたなんて、

 

 そっちのほうが不思議やわ。

 

 バイクの話を始めたときの店長の顔ったら もう・・・

 

 けっこう えぇヤツなんやと思ったで。

 

 その場で すぐ自慢のこのバイクを貸してくれたんやからな。

 

 あぁ、いくら急いでたって借りなきゃ事故らなかったんやけど、もう遅いわ。

 

 そやけど、だいぶ壊れたんやろうな・・・

 

 弁償費、なんぼくらいかなぁ・・

 

 ま、火が点かなかっただけでも ラッキーやと思わんとな。

 

 しかし 痛いなぁ、ホンマに もう・・・

 

 早く救急車 来いよ。 あっ、来た来た。 )

 

 

 

現れた救急隊員たちは 男を見て つぶやいた。

 

 

「 ひどいな、こりゃあ。 首がこっちに向いてしまってる。 」

 

 

「 かわいそうに、ちゃんと元に もどしといてやるか・・・ 」

 

 

 


( おい、おい なに言うとんじゃ!)

 

 

と 男は思ったが、次の瞬間 恐ろしいことに気が付いた。

 

 


そう、むかい風を防ぐため バイクに乗るとき

 

ジャケットを 前後、反対に着ていたのだった。

 

 


( おい、やめぇ! あっ、声が出ぇへんぞ。

 

  おい、こら!  あっ・・・ 手も 動かん、 うぅ ・・・・ )

 


   ゴキッ!

 

 


親切な救急隊員は 180度 曲がっていた被害者の首を

 

元どおりに 直した、  

 

 

と思った ・・・


 

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ばぁ〜す

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