電王戦記者会見 山本一成&佐藤天彦

[覚の駒] いまのコンピューター将棋は自分でいろんなことを調べて
[覚の駒] いろんな局面をですね、自分で改良するという、強化学習と
[覚の駒] 専門的には言うんですけど、そういったことが
[覚の駒] 多くのプログラムで行われております
[覚の駒] それによって、今まで人類が見たことなかった形や
[覚の駒] 新しい感覚を掴んでいって、今は自立的に強くなっている
[覚の駒] 忘れてはならないことの一つは、ある程度強くなったからこそ
[覚の駒] 自主的に強くなることができるようになったんですね
[覚の駒] 何万ものプロの棋譜を基に学習したきょうしゃり学習というんです
[覚の駒] プロという教師から学習することによって
[覚の駒] 自分たちで学習するというレベルに到達することができたんです
[覚の駒] これは他の多くの人工知能でも同じ道筋を辿って自分を強化して
[覚の駒] 行く流れにあると思うんですけど最初はあくまでも人間が種で
[覚の駒] あった始まりであったということがとても大事だと思います
[覚の駒] コンピュータ―の知識、戦法、感覚といったものを
[覚の駒] プロ棋士の人たちが勉強されてるというのを伺っています
[覚の駒] 凄くよかったなとその辺については思っています



[覚の駒] これはぽナンザが言ってたってことですけど
[覚の駒] 序盤はいまいちかなって感じで進んでたんですね
[覚の駒] 人間の言葉でいうとちょっと指しにくいかなって評価値でした
[覚の駒] 評価値が互角に戻った時は、佐藤叡王が穴熊を目指し始めたとき
[覚の駒] だったんですね。具体的にいうと68金右かな
[覚の駒] 穴熊をするってことは意図としてぽナンザも分かったという事
[覚の駒] なんでしょうけど、最近のコンピューター将棋は
[覚の駒] 人間が考えてるほど穴熊の評価が高くないんですね
[覚の駒] どちらかというとバランスを保つような将棋を好んでいるという
[覚の駒] 印象です。専門的な話になりますけど、角換りのコンピューター達
[覚の駒] が指しはじめた新しい形ですね。
[覚の駒] 堅さよりもバランスを取るって感じです
[覚の駒] バランスを保つというのは、人間的には大変なんですよね
[覚の駒] バランスを保って勝つというのはコンピュータ―の無限の思考力と
[覚の駒] 体力がある指しまわしかなと思っています



東京新聞ですが、電王戦が終わったことで将棋プログラムに対する
モチベーションについて変化があるかどうか?


[覚の駒] 2017年というのは、人間とコンピューターが
[覚の駒] ゲームという勝敗が固定された
[覚の駒] 勝敗がすっきりつくもので戦った奇跡のような時代だった
[覚の駒] どのような存在、あるいは宇宙人が来ても将棋や囲碁をできるんで

すね


山本さんが宇宙人と突然言い出す これはいったい?

山本さんは神の視点から発言しているのか?



[覚の駒] コンピューターの発明から70年経ってとうとう人工知能がですね
[覚の駒] 将棋も囲碁もとても大きな世界なんです。
[覚の駒] でも、現実世界と比べればはっきりとルールが決まった
[覚の駒] 規定された世界なんですね はっきり言って本来であれば
[覚の駒] コンピューターにとって得意であるべきはず
[覚の駒] 現実世界よりもすっきりしているという意味で
[覚の駒] ようやく人類より少し上手になったかなと言えるような
[覚の駒] レベルになりました。しかし、まだコンピューターにやって
[覚の駒] もらいたいこと、人類の課題ってたくさんあると思うんですね
[覚の駒] この10年、私がコンピューター将棋を始めてもの凄い進歩をして
[覚の駒] います。でもまだ全然底が見えてないことですね
[覚の駒] 電王戦は将棋にとってプラスだけでなく
[覚の駒] コンピューターサイエンスにとってもプラスだったと信じてます
[覚の駒] モチベーションの方はですねー、わりと満足しちゃいました
[覚の駒] なんやかんやで10年やりました
[覚の駒] 恥ずかしい話なんですけど、有終の美を飾ろうと思って
[覚の駒] ちょっと前にあったコンピューター将棋世界選手権
[覚の駒] そこで史上最強のぽナンザ将棋を見せてやるって言ったらですね
[覚の駒] 見事、準優勝。あれーーー
[覚の駒] あ、ここ笑うとこなんで
[覚の駒] ぽナンザも何もしなければ数年後にはトップレベルでなくなってし

まう
[覚の駒]でもそれ自体を示すのも大事だと思っています
[覚の駒] 負けるのを見るのは悔しいですが、コンピューター将棋が進歩して
[覚の駒] いるというのを参加者もわかるのが大事かなって思って
[覚の駒] 今後も大会には出たいと思います
[覚の駒] 私も人工知能の勉強をします。



NHKです。将棋については人工知能がシンギュラリティーを超えたとお考え

ですか?もし、超えたというのであれば今後どんな分野で超えていくとお考え

でしょうか?


[覚の駒] シンギュラリティー 技術的特異点という意味です
[覚の駒] プログラム自身が自分のプログラム 人口知能が自分自身の
[覚の駒] 人工知能を改良しつづけて人間から見ると爆発的な知能増大が
[覚の駒] 起こっている状況をいいます。将棋の世界で、シンギュラリティー
[覚の駒] が起きたのかという話なんですけどちょっと微妙な話ですね
[覚の駒] なぜかというと、コンピューター将棋が自分自身でどんどん
[覚の駒] 強くなっているけれど、まだまだ全然できない部分があって
[覚の駒] 人間のプログラマーのサポートが必要です
[覚の駒] という、意味ですっきりシンギュラリティーが起きたとも
[覚の駒] 言いませんが、ある種のことは、自分自身で強くなっていくという
[覚の駒] 道筋はできたかなっていう気がしています
[覚の駒] もう一つ理由としては、年々強くなっているんですけど
[覚の駒] 例えば、五年くらい前だと一年間あったら一年前の自分自身の
[覚の駒] プログラムに勝率70%というくらいだったんですけど
[覚の駒] 最近は、半年で自分で勝率70%80%あるいは
[覚の駒] 一年あれば勝率90%に到達するという勢いになってるんですね
[覚の駒] 進化する速度が加速しているという現状ですね
[覚の駒] という意味でシンギュラリティーが起きたといえるかもしれません



僕から質問してもいいですか?(川上会長)

シンギュラリティを超えたという点で言うと少なくとも今
局面数で人間よりもはるかに多い局面数を読んでいますよね?
人間と同じくらいの局面で人間を超える強さにならないと
人間を超えたことにならないんじゃないですか?
それってただ計算量で勝ってるだけですよね?
そのあたりどうでしょう?


[覚の駒] え?そこ、人間に合せないといけないんですか?
[覚の駒] 人間が一局面を一秒で読めると仮定すると
[覚の駒] 残念ながら今のコンピューター将棋はですね
[覚の駒] 一秒一局面とするとめちゃめちゃ弱いです
[覚の駒] でも、コンピューター将棋でもディープランニング深層学習という
[覚の駒] テクニックを使っています。残念ながら今回の電王戦には
[覚の駒] 間に合わなかったんですけど。これは、一手も読まずに次の手を
[覚の駒] 予想するという機構をディープランニングの技術を使って
[覚の駒] 作ったんですけど恐ろしいことにですね。もう多分有段ですね。
[覚の駒] 一手も読まないのにすでに有段の実力があって
[覚の駒] これを一秒間に一手読むような感じにしておくと
[覚の駒] おそらくアマチュアトップレベルが見えるんじゃないかと
[覚の駒] 思います。まったく別のアルゴリズムでも
[覚の駒] ディープランニングってちょっと雑な言い方をすると
[覚の駒] 人間らしい知能なんですけどこういった方法論でも
[覚の駒] 人間の知能に迫りつつあるなという印象です
[覚の駒] ディープランニングの技術 まだ始まったばっかりです
[覚の駒] 五歳くらいです。五歳の技術なんですけど、生れて2か月くらいで
[覚の駒] ちょっと昔のGPS将棋に勝ってたりとかしてて
[覚の駒] 結構ほんとうに強いレベルです 人間らしい知能のあり方でも
[覚の駒] 伸びていくことが期待できると思います



本音を聞きます 羽生三冠といまでも戦って勝ちたいですか?


[覚の駒] もちろん戦いたいとも思っていますが
[覚の駒] コンピューター将棋が暴力的なまでに強くなっているので
[覚の駒] それを見せつけるというのもちょっとナンセンスかなと
[覚の駒] いう気もしています。そうですね、私、結構満足しちゃってます。
[覚の駒] はいっ!



 報知新聞です。佐藤名人に聞きます。 名人として一棋士として、六年間電

王戦に参加してきた意義を包括的に教えてもらいたいんですけど


[覚の駒] この六年間というのはコンピューター将棋が人間のトップに
[覚の駒] 迫り、そして、追い越すようなそういう仮定をそのまま表したよう
[覚の駒] な年月だったのではないかと思います。
[覚の駒] 将棋ソフトが人間を超えていくというのはとても刺激的であると
[覚の駒] 思いますし多くのドラマを生むんだと思います
[覚の駒] 実際、それが電王戦で起こったと思いますしそれが皆さまの眼に
[覚の駒] 触れられたということが非常に素晴らしい意義だったのかな
[覚の駒] と思います。コンピューター将棋が人間を超えていく過程
[覚の駒] そういったものがもしかすると顕在化しないまま、目に触れないま
[覚の駒] ま超えていくと、いつのまにか超えてしまっていたと、
[覚の駒] ゆうことだってありえたのかなと思うんですね
[覚の駒] 未来は未来で良い悪いはないかもしれないけど
[覚の駒] 私たちが生きている世界では電王戦が六年間行われて
[覚の駒] 人間と将棋ソフトの一番拮抗している戦いというのが行われ
[覚の駒] ドラマが紡がれてきたということになると思います
[覚の駒] それが良かったことなのかと。それが皆さまの眼に触れながら
[覚の駒] 進行していきプロ棋士もソフト開発者の人もそうですし
[覚の駒] なによりもファンの皆様が時代を共有しながら過ごしていけた
[覚の駒] そして、コンピューターが強くなる過程を見ていたことに
[覚の駒] 最も意義があるのかなと考えています






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